volcaの電源分岐問題解決?!ギター用パワーサプライを改造した話
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登場人物
ガジェットシンセvolca複数使用時のノイズ・電源問題を解決した話
私自身がガジェットシンセを複数使った際のノイズ問題などにだいぶ悩まされていました。
色々調べて電源周りの改善を試みたところだいぶ満足のいく結果となった為、
同じ悩みを持つ方の助けになればとという気持ちで、行った対策を綴っておこうと思います。
今回の経緯。
まず、私の場合はガジェットシンセを1台のみで使うという事はほとんどなく、数台をSYNC1させて演奏をします。
その際に、起きるのが電源問題です。
volcaを例に挙げますと、1台につきKORG KA350ACアダプターが必要になるわけですが、ご覧の通り意外とかさばり、電源タップにも挿し口がふさがってしまい使えない無駄なスペースが出てしまいます。
その為ACアダプター以外の方法を考え始めたのですが、電池ですと交換が面倒ですし、数時間連続で使うと割とにすぐ電源が落ちてしまう機種もあった為、他の方法を探し始めました。
割といろいろ問題が起きてくるんだな…
単体で使う分には問題ないけれどたくさんになってくると、だんだんこだわりが出てくるからね!
そこでまず考えたのがvolca mixの導入です。
導入して使った感想としては、ツールとしてはとても良く見栄えもいいのですが、一番期待していた電源の部分で個別に電源をとっていた時には気にならなかった発信音?というかノイズが気になるようになりました。
苦悩の末、次に見つけたのが1台の電源を数台に分配するケーブルです。
早速購入し、これに合うACアダプターも一緒に買って試しました。
アマゾンにしか売っていなかったのでアマゾンで買いました。
手軽に複数に分配できとても良かったのですが、こいつもmixと同様にノイズが発生し、使うシンセの組み合わせによっては電源が入らないものが出てきました。
※電源が入らないのは下記で触れます電流の問題だったようです。
意外に問題がたくさん発生し、皆どうしているのだろうと思い調べたのですが、ガジェットシンセの電源問題について考えている記事はほとんどありませんでした。
こうして問題解決の為に奔走する日々が始まりました。
自分の思い描く理想の電源とは何か考える。
まず、自分の理想の電源像を明確にするためにガジェットシンセの電源周りについて徹底的に調べ、下記の事がわかりました。
- 私が主力で使っているvolcaシリーズの電源挿し口(DCプラグ)は、外径4.75mm、内径1.7mmで極性がセンター+のもの。
- 消費電力についてはvolcaごとに違く、マニュアルに記載のないものもあった為、KORGに問い合わせたところmodularの300mAがガジェットシンセの消費電力としてはだいぶ多い方だという事。
- 楽器メーカーのアダプターの電源は大抵DC9Vの300~500mAだと認識してしていたがKORG KA350アダプターは2A。
- 電流に関しては過剰でも問題ないようで、50mAで動くシンセに500mA供給しても気にしなくて良いようす。だがギリギリではよくないようで必要電流の7割くらいにはいくように余裕を持った方が良いようだった。2
以上のことから、私の想像する理想の電源は下記のような電源だということがわかりました。。
- 一つのコンセントから複数のvolcaに電源を供給できるもの。
- それの挿し口(DCプラグ)は外径4.75mm、内径1.7mmで極性がセンター+のもの。
- あまり値段が高すぎないもの。
- できれば一つ一つに500mAを供給できるもの。(アイソレートされている)
※アイソレートがなぜいいのかという細かい点については端折りますが、要は相部屋より1人一部屋の方が快適な生活がおくれる的な事です。
この4つの条件に合うものを気合を入れて徹底的に探しました。
はじめに考えたのはシンセ用電源というワードですが、そもそもそういったものがほぼなく、海外製で何やら面白いものはありましたが値段もデザインもしっくりきませんでした。アイソレートされているものなのかもよくわかりませんでした。
残念…ガジェットシンセがまだあまり浸透してないのか…?
で、電圧の問題とか、なかなか統一するのが難しいのかもね!汗
次に考えたのはエフェクター用のパワーサプライでもvolcaを動かせるものがないのか、ということでした。
外径4.75mm、内径1.7mmのDCプラグでセンタープラスのものに絞り徹底的に探しました。
なんて悲しい結末なんだ…
エフェクター前提のものだから当然だけれど、センタープラスのDCケーブルを同梱したものがそもそもなくて正直びっくりしたよね!笑
エフェクター用のDCケーブルのプラグは外径が5.5mm、内径が2.1mmのセンターマイナスばかりでそまそもシンセに挿せるものではありません。
正直なんでこんなにないのか、みんな困ってないのか、と混乱しました。
そんな時ふと気づきました。
それならばDCケーブルの先っちょを挿さるサイズのものに取り替えて、極性も入れ替えれば、理想的な電源機構が構築できるのではないか。
調べてみるとプラグ部分の付け替えの記事などはたくさんあり、やったことはないけれどいてもたってもいられなくなった結果、なんと無謀にも勢いでハンダ一式とパーツ、パワーサプライを購入してケーブル部分をカスタムしてやろうと思いました。
いつものことだけどホント我慢できないやつだよな…ご主人
ノイズが気になってもう何にも集中できなくなったんだろうね…°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°笑
用意したもの。
まず一番肝心のパワーサプライはバイタルオーディオのVITAL AUDIO POWER CARRIER VA-08 MKIIにしました。
理由は下記です。
- 500mAまでの機材を8つまで同時に駆動させれる。
- 各ポートが独立(アイソーレート)されている。
- なのにリーズナブル。
半田ごては、安価ですが評判の良かったこちらを購入しました。
人生初マイ半田ごてでしたが使いやすくすぐに扱いに慣れる事ができました。
ハンダは一応音楽用ということでこちらを購入しました。
DCケーブルの極性を調べるために念のためテスターも買います。
DCケーブルの先っちょ部分の取り換えプラグはこのパーツを購入しました。
さぁ役者は揃った…早速施工していきます!
作業開始。
さぁでは早速やっていきます。(中学の授業以来のはんだ付け!)
0.まず初めにテスターで確認したところセンターが当然マイナスでした。DCケーブルの中には2色のケーブルが走っているらしいので、A-08 MKIIに付属のDCケーブルの片方をばらして、センターにはんだ付けされているのが何色なのか確認します。赤色がセンターとつながっていたので今回は黒をセンターにはんだ付けすれば逆にできるということです。
1.ばらした先っちょごと先端だけをバッサリ切断していきます。
2.次にケーブルにハサミを浅く入れて赤と黒の銅線をむき出しにします。
※黒と赤のケーブルを傷付けないように気を付けましょう。
3.さらに黒と赤のカバーにもハサミを入れ銅線をむき出しにします。
銅線をねじってまとめたら、銅線の先とプラグの取り付ける部分に先に適量はんだをつけておきます。
4.センタープラスにしたいのでもともとの配線と逆にはんだ付けします。
※今回は黒い方を短い方、赤いのを長い方にはんだ付けします。
5.これを必要な個数に施して完成です。
※DCジャックのキャップははんだ前にかならずケーブルに通しておきましょう。でないとハンダをつけなおすことになります。(なりました)
これでOK!
今回の作業の残骸。
何個もやると最後の方はだいぶ慣れた感じでできたので思ったより時間がかからずできました!
早速テストしていきます!
ノイズ量テストをしてみる。
それぞれの電源を使ってvolca3台を起動してみました。
※ノイズが目立つように同じ環境で録音したもののボリュームを上げて書き出しました。そのためホワイトノイズが強めになっています。すみません。また、オンオフのノイズも入ります。苦手な方はご注意ください。
volca mixの場合
分配ケーブルの場合
今回のカスタムパワーサプライの場合
ちょっと!差がありすぎやろ!
やっぱり分配ケーブルはトランス音?というかノイズ以外の発信音も強くなっていたね。その点volca mixは善戦している方だけど、やっぱりアイソレートされている500mA個別分配との差は歴然だったね!
【個人的総評】絶対みんなやった方がいい。(自己責任でお願いします…。)
ノイズが恐ろしく減り、また電源タップも圧迫しないのでだいぶストレスフリーになりました。
皆さんももしガジェットシンセの電源で悩んでいるようでしたらぜひトライしてみてください!世界が変わりますよ!!
今回はよかったけど今後使うときも火事起こさないように注意しろよご主人…。
皆さんも電気の取り扱いは細心の注意を払ってね!もし不安なら電気技師さんとかできる人に依頼してもっと完璧なものを作ってもらうのもいいかもね!